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あまり聞き慣れない言葉ですが、最近、CRA(臨床開発モニター)の治験者求人について話題になっています。そこでCRAと業界が抱える課題について考えてみます。
CRA(臨床開発モニター)とその課題。
CRAとは臨床開発モニターのことで、Clinical Research Associateの頭文字をとったものです。
そもそも臨床開発モニター自体の意味がわからない人がたくさんいると思いますが、臨床開発モニターとは、新薬が開発されたときに、その新薬を試験的に服用したり使ったりして、実際の効果を確かめる実験のことです。
新しい薬が開発されて認可されるまでには、膨大な時間と費用(開発コスト)がかかり、また開発から認可、製造販売へとすすむプロセスも、普通のビジネス社会では考えられないほど細かく多いものです。
CRAなど新薬や療法のモニター役となる患者さんのことを治験者といいますが、治験者としての経験がある人は、ごくわずかな数でしかありません。
通常、このような人(治験者)を募集するには、厳しいルールに則った応募要件にが必要で、それに当てはまる患者さんに限られます。
一部には「その厳格さ故に臨床データの蓄積がすすまない=新薬の認可に時間がかかる」といった意見を述べる人もいます。
またある臨床開発経験者は、「求人情報が明らかに不足していて、そのうえ閉鎖的。
募集に際してもっとオープンにしなければ、医薬品の未来は開けない」と指摘しています。
CRA業界が閉鎖的というわけではありませんが、治験者の求人には、通常、治験コーディネーターという役割の人が製薬会社と医療機関(病院)の仲立ちを行い、必要な応募要件をもって医療機関に働きかけていきます。
医療機関の治験責任者や医師は、その要項に沿って患者を紹介し、治験コーディネーターのもとでCRAのための環境を整えます。
つまりCRA求人に関する情報のほとんどすべてが“一定のルート”で流されていくため、求人情報のオープン化といってもごく限られたものになってしまうのです。
慎重の上にも慎重を期すべき事柄だけに、オープン化はむずかしい課題かもしれません。

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